star dust

IT業界で働くアラサーの徒然雑記。邦画・ミステリ小説の感想や、抑うつ記録など。

綾辻行人『Another』

読書感想。

Another

Another

 

 

<あらすじ>

その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。1998年、春。夜見山北中学に転校してきた榊原恒一(15歳)は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、いっそう謎は深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが凄惨な死を遂げた!この“世界”ではいったい、何が起こっているのか?秘密を探るべく動きはじめた恒一を、さらなる謎と恐怖が待ち受ける…。

<感想(ネタバレあり)>

以前にアニメを観て筋は知っていたので、ボリュームのある本書に手を出すか躊躇っていましたが、館シリーズにハマり綾辻さんの著書をもっと読みたいと思ったので購入。若い主人公の一人称視点で書かれているのもあってか、本当に読みやすい文章で、あっという間に読んでしまいました。

人の力の及ばない「現象」が確固として存在する、世界観の根っこはホラーですが、ミステリ要素も楽しめます。ルールを推理する、という点ではちょっとひぐらしを思い出しました。加えて、ボーイミーツガールの青春要素もあり。どんどんデレてくる鳴ちゃんの可愛さといったらもう。ね。

ああでもやっぱり、何も知らない状態で読みたかったな!死者は誰なのか考えながら読み進めて、結末にびっくりさせられたかった…。原作→アニメの順番がよいでしょうね。叙述トリックを一番味わえる媒体はやっぱり文章だと思うし、その真相を知った上で、叙述トリックを映像上で成立させるために工夫を凝らしているアニメを観て、ほほーと思いながら楽しみたかった。原作とアニメで、活躍具合が違うキャラクターもいますしね。ああ、漫画も読んでみたいな。

何はともあれ、面白かったです。出来れば予備知識なしで読むのがおすすめ。

最近のはまりもの

最近「相棒」にハマってる。再放送される時間帯に家にいることが増えて、よく観るようになったからなあ。右京さんのキャラはもちろん、相棒の面々も魅力的だし、話の展開も1話1話読めなくてどきどきする。もうすぐ新シリーズ始まるし、劇場版のテレビ放映もあるので、楽しみ!ハマったタイミング良かったなー。
ちなみに相棒はかいとくんが一番好きです。頭の回転も行動も早くて、右京さんとの名コンビっぷりは観ていて痛快。彼女さんとのやりとりも和む。そして何よりビジュアルがね…すごく好みなんですよね…笑

がくとさんのファンクラブ入り直して、ライブのお知らせが来たけれど、制服。普通のライブはもうないのかな??箱じゃなくて椅子がある会場で聴けたら嬉しいのになあ。

高校生〜大学生のときのブログを引っ張りだして読んでみたら、昔の自分が思っていたより素直で熱い子で、面白かった。高校時代は記憶より楽しんでいたみたいだし、趣味にも全力で、同じ趣味の子たちとめっちゃ交流して充実してて。日常的に人の目を意識して文章を書いていたから、今よりも書き慣れてる感じで読みやすくもあるし。何よりも主張が自由だった。今の私に一番ないものかもねー。これからここにそういうものを残していけたらいいかな。

そういえば、昨夜は結局5時くらいまで眠れなくて、今日の起床時間は10時。生活ペースまた乱れちゃったなあ。やっぱり夜は、気持ちが荒れる。日中は穏やかなんだけどな。

「風立ちぬ」を観てきた

実は私、ジブリ映画をほとんど観ずに育ってきてしまって。初めてちゃんと通して観たのは、「ハウルの動く城」のテレビ放送。高校生くらいだったかな。次に、大学の講義で「もののけ姫」を観て。大学3年だったか4年だったかの夏休みに実物大のメーヴェの展示を観に行くにあたって、「風の谷のナウシカ」をレンタルして観て(メーヴェ展への興味が先立ったんだから、今考えるとおかしな話だな)。それくらいのものだった。

でも「風立ちぬ」の「大人向けのジブリ映画」という評判に興味を惹かれて、初めてジブリ映画のために劇場に足を運んだ。そしたらもう、びっくりするくらい刺さって。私は一応クリエイターの端くれなんだけれど、ちょうど仕事がつらい時だったんだよね。休職する前で、もがいてるころだった。だからかもしれないけど、本当に刺さりすぎて、結局3回観に行っちゃった。劇場で繰り返し観た映画はこれが初めてだった。

風が立っているから、生きねばならない。
好きなことがある、やりたいことがある、その気持ちがどうしようもなく生きている限りは、つらくても挫折しても犠牲を出しても、それを追わざるを得ない。
そう考えただけでもう泣きそう。私は今ちょっと、凪いじゃってるからなあ。仕事の上で、次郎さんみたいな人にはとても憧れるけれど、自分はそうなれないってわかってる。好きな職に就いているはずだけれど、動力源が好奇心である人には敵わない。あれっ私の風ほんとどこ行っちゃったんだろう。って。抉られたりもした。

そうして仕事について次郎さん側から考えさせられる一方で、やっぱり私は女だから、一番感情移入したのは菜穂子さんだった。菜穂子さん素敵な女性すぎ。山を下りて次郎さんと暮らし始めてからはもう健気でたまらなかった。好きな人に、綺麗なところだけ見てもらった…なんて。もっと弱いところも醜いところも見せてよかったんだよ、そんなに我慢しなくてよかったんだよ、と思ったけれど、仮に菜穂子さんがそうしていたら、次郎さんにそれを受け止める器はなかった気がするなあ。「僕たちには時間がない、日々を大切に過ごしているんだ」というようなことを言った、次郎さんが菜穂子さんを愛して大切にしているのは事実だと思う。でも私はどうしても「次郎さん本人は本気でそのつもりだろうけど…」という見方をしてしまう。だって、残り少ない美しい愛の暮らしは、菜穂子さんの我慢によって成り立っていたものでしょう。次郎さんにその自覚があるようには見えない。もし菜穂子さんが我慢をやめてしまったり、綺麗でない姿を見せてしまったときに、次郎さんが側に寄り添っている姿も上手く想像できない。そういう生き方の人だから仕方ない、としか言えない。次郎さんの妹のかよちゃんが「菜穂子さんが可哀想」と言って泣いた気持ちを、次郎さんはきっと本当にはわからない。…なんてね、長々と書いてしまうのはつまり、私自身が「精神的に寄り添ってくれる男性」が理想だからでしょうね。もちろん最後の暮らしは菜穂子さん自身が望んで選んだものであって、二人は幸せだったと思う。でもやっぱり、菜穂子さんは可哀想だ。

あとはもう、映画を見終わったあとに思い知らされる、「生きねば。」というコピーの重さ。あー、生きるって大変だな。でも生きていかなきゃいけないんだな。

世間的に賛否両論ある映画だし、私の周りでも「号泣した」って人もいれば「何が面白いのかわからなかった」っていう人もいたけど、私にとってはものすごく良い映画でした。まあ、あまりジブリを観たことなかったからこそ、先入観とか冒険劇への期待みたいなものがなかったのもあるのかなあ。

ちなみに、「風立ちぬ」を観た後、「紅の豚」と「天空の城ラピュタ」も観てみました。アリエッティも観たか。でもまだトトロとか魔女の宅急便とか観たことないジブリ作品は結構残っているので、観てみなきゃな。

「許されざる者」を観てきた

レディースデーということで観てきました。
朝一の上映だったので(9:30~)、人もまばらで落ち着いて観られました。
お客さんの年齢層は高かったかな?私ぐらいの年代の人はほとんどいなかったかも。

予想はしていたけど、後味の苦いお話でした。誰が「許されざる者」なのか、観ながら考えていたけれど、許すべき人に許されない限りは「許されざる者」なわけで、結局は登場人物みんな「許されざる者」に思えました。人の数だけ正義があるからこそ、正義と悪の境目なんてもうわからない。皆がそれぞれの悲しみとか憎しみとかを積み重ね合って、ずっと終わらない。その上で生きていくしかない、という。

知らずに観に行ったんだけど、本作はリメイクなんですね。オリジナルは西部劇なのか。ちょっとググってみた感じだとオリジナルと本作のあらすじはほぼ同じということで、西部劇→時代劇という構成がぴたりとハマることに感心しました。
ただ、十兵衛の結末は異なったものになっているようで。のうのうと暮らしてはいけない、業を背負っていかなければいけない、というのは日本的。なのかな。
あと、オリジナルはガンマンのお話。本作は人斬りのお話。刀で斬る描写は、飛び道具である銃よりも、手に伝わる感触とかを想像してしまう。五郎が「あっけない」と泣いたように、命の重みを感じさせる。気がする。

個人的には、話の筋はそんなに沁みるものがなかったのだけれど(人生経験が足りないからかしら)、役者さんの演技には大層魅せられました。北海道の大自然も美しかった。雪国って体験したことないので、行ってみたいなあ。

 

来週の水曜日は「地獄でなぜ悪い」を観たいなーと思っています。二階堂ふみちゃん好きなので楽しみ。園子温監督の映画はグロそうなイメージがあって、グロ耐性のない私にはつらいのだけど(「許されざる者」も痛いシーンは顔を覆ってた)、何故かそういう映画ばかり気になって観てしまう。なんでだろうね。

似鳥鶏『パティシエの秘密推理 お召し上がりは容疑者から』

 初めての読書感想エントリ!

<あらすじ>

警察を突然辞めた惣司智は兄の季が継いだ喫茶店でパティシエとして働き始めた。鋭敏な推理力をもつ智の知恵を借りたい県警本部は秘書室の直ちゃんを送り込み、難解な殺人事件ばかり相談させている。弟をお菓子作りに専念させたい兄は、なくなく捜査を手伝いを。人が好い兄の困った事態を見かねた弟は、しぶしぶ事件解決に乗り出す羽目に…。

<感想(ネタバレあり)>

本屋さんで気になったので衝動買いしちゃった。『珈琲店タレーランの事件簿』のような軽めの日常系ミステリかなーと思ってたんだけど、違いましたね。殺人を扱った重めのお話で、良い意味で期待を裏切られたというか。

第1話は文体やキャラに馴染めず、ちょっと読みにくいと感じたかなあ。直ちゃんの口調や無理めな設定とか、弟の智くんのナヨナヨした感じとかはあんまり…と思ってしまったし、兄のみのるさんは軽い気持ちで首を突っ込んでいるように見えてしまったり。地の文もなんか、個人的にすっと入ってこない感じがして、1話を読み終えてから続きを読むまでに暫く間を空けちゃいました。

でも第2話以降はキャラにも慣れ、どんどん引き込まれました。途中で登場した的場さんが好みのキャラクターだったのもあるかな。直ちゃんの可愛さとか、みのるさんの優しさとか、智さんのカッコよさなんかもわかってきて、的場さんと智さんのじれったい感じにときめいたり。だからこそ最後の第4話は夢中になって読んでしまったし、ラストは衝撃的でした…。

1話から3話までは事件の真相を全く想像せずひたすらに読み進めていた感じだったけど、4話は途中で犯人を予想してみてました。まあ推理して、でなく直感的にだけども。結果、20年前の事件の犯人と7年前の事件の動機は当たったけれど、7年前の犯人は当たらず。というか、真っすぐ読み進める中で全く想像してなかった展開でした。切ないなあ。私は「殺していい」には賛成できないけれど、「許さなくていい」とは思う。許さない=殺す、となるのなら、また話は違ってくるけれど…。ほろ苦くて少し寂しい読後感でした。

ミステリとしてはフェアなのかな?まだ読み返したりしてないし、そもそも私はミステリを読み慣れていないけど、読む手を止めて推理すれば真相を導けるのかしら。前半は智さんが安楽椅子探偵的な役回りで、あっという間に事件を解決してしまうので、私の頭では着いていけず突飛に感じるところもあったけど。もう一回読んでみようかな。

あと、パティシエが主人公ということで、お菓子の描写が細かかったです。
読み終わったあと、モンブランが食べたくなる本でした。

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ちなみに上記で少し触れた『珈琲店タレーランの事件簿』はこちら。

 

珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

 

 日常の謎系ミステリで、中盤までは軽さに肩透かしを食らった感じだったけれど、叙述トリックが大好きな私は最終話で大満足。キャラクターも魅力的で良かった。2も読んだけど、1のほうが好きだな。

超ニート生活

今日は朝一旦起きれたものの、お昼寝してしまい意味なし。
渋谷のカフェで遅めの昼食を摂り、そこで少し読書して、帰宅。
昼食が遅かったから軽めの夕食として唐揚げ棒を食べたけど、じわじわお腹が空いてきて、カレーの宅配頼むか迷ってる←今ココ。
お休み頂いてから食欲なかった時期があったから、前より2kgは落ちてるけど、運動しない生活してるから暴食したら戻ってしまう…食欲出たのはいいことなんだけどなあ。
あーカレー頼むかなーどうしようかなー。頼んじゃおうかなあ…。
ご飯がおいしく食べれるって幸せだよなほんと。お昼のそぼろ丼もおいしかったあ。

今読んでる本は軽めのミステリ短編集。文体に慣れなくてなかなか進まない…けど、半分くらい読んでようやく面白くなってきた。読み終わったら感想書きたい。
その次は綾辻行人の「Another」読む。上下巻で長いから手を付けるのに若干躊躇するけど、綾辻行人はとても読みやすくて好きだな。「Another」自体はアニメで観て、大体の筋は知ってるんだけどね。それでも楽しみ。個人的に、メディアミックスされてるものは原作が一番なことが多いと思ってる。

あーほんと好き勝手ニート生活。こんなんで大丈夫かわたし。
人に会わないとやっぱり寂しい。夕方の渋谷1人で歩いてる時の孤独感と言ったら。
でも、来月には復職してるイメージがちょっと湧いてきた。がんばるぞー。

ニート生活

昨日動き回った疲れが出たので、今日はのんびり。
家事を軽く片付けて、いまは動画観ながらネイルしてます。
こんな生活続けてて、復職出来るのか…って時々不安になる。
朝も起きれるようになってきたし、出来るだけ毎日外出するようにはしているけど。
起きる時間をもうちょっと早めに整えて、早朝から外出する習慣つけないとなー。

話は変わって、今後は映画とか本とか漫画とかの感想もここに書き溜めていきたいなーと思っています。過去観た・読んだものも思い出したら書くかも。もっと早くこのブログを始めておけばよかったのだけど。

それにしても今日はだるい…行動記録を見直して、動き回った次の日はこうなっていることに気付く。まあ当然っちゃ当然のことだよね。出来るだけ外出してるって書いた側からあれだけど、今日はもう外出せずに、本を読んで過ごそうかな。