star dust

IT業界で働くアラサーの徒然雑記。邦画・ミステリ小説の感想や、抑うつ記録など。

「許されざる者」を観てきた

レディースデーということで観てきました。
朝一の上映だったので(9:30~)、人もまばらで落ち着いて観られました。
お客さんの年齢層は高かったかな?私ぐらいの年代の人はほとんどいなかったかも。

予想はしていたけど、後味の苦いお話でした。誰が「許されざる者」なのか、観ながら考えていたけれど、許すべき人に許されない限りは「許されざる者」なわけで、結局は登場人物みんな「許されざる者」に思えました。人の数だけ正義があるからこそ、正義と悪の境目なんてもうわからない。皆がそれぞれの悲しみとか憎しみとかを積み重ね合って、ずっと終わらない。その上で生きていくしかない、という。

知らずに観に行ったんだけど、本作はリメイクなんですね。オリジナルは西部劇なのか。ちょっとググってみた感じだとオリジナルと本作のあらすじはほぼ同じということで、西部劇→時代劇という構成がぴたりとハマることに感心しました。
ただ、十兵衛の結末は異なったものになっているようで。のうのうと暮らしてはいけない、業を背負っていかなければいけない、というのは日本的。なのかな。
あと、オリジナルはガンマンのお話。本作は人斬りのお話。刀で斬る描写は、飛び道具である銃よりも、手に伝わる感触とかを想像してしまう。五郎が「あっけない」と泣いたように、命の重みを感じさせる。気がする。

個人的には、話の筋はそんなに沁みるものがなかったのだけれど(人生経験が足りないからかしら)、役者さんの演技には大層魅せられました。北海道の大自然も美しかった。雪国って体験したことないので、行ってみたいなあ。

 

来週の水曜日は「地獄でなぜ悪い」を観たいなーと思っています。二階堂ふみちゃん好きなので楽しみ。園子温監督の映画はグロそうなイメージがあって、グロ耐性のない私にはつらいのだけど(「許されざる者」も痛いシーンは顔を覆ってた)、何故かそういう映画ばかり気になって観てしまう。なんでだろうね。